RCサクセション「トランジスタラジオ」には、メディア受容と教育について非常に示唆に富む内容が含まれています。
時代背景を考えるに、トランジスタラジオというのは当時において最も即時性の高いメディアである事は間違いありません。「知らない」「聞いた事がない」が連呼され、新しい知識・経験を得る際に、新しいメディアを利用することの重要性が描かれています。
一方、教科書というのはこの時点において、社会的評価の確定した知識の死蔵系、スタティックなメディアという認識で描かれているようです。
教育という行為の知識伝達という側面における最大の目的は、「受信者が知らない事・聞いたことがない事を、低コストに効率よく伝達する」事にあるわけですが、その際、受信者のアテンションがもっとも開かれた状況に環境を設定する事が重要になります。
トランジスタラジオという当時においてはパーソナルかつ即時性が高い伝達手段を用いてこの曲で描かれているのは、メディアの多様化を迎えた場合の社会において、他のより魅力的な知識伝達メディアが存在するときに、教科書-教室システムという形態が、受信者のアテンションエコノミーなどの観を鑑みた時に、教育手段としてどうなのよ、という教育批評の歌であると考えることができるでしょう。
。。。書いてみたらいまいち盛り上がらなかったので話題を変えます。
当時においては「君が聞いたことのないヒット曲」を聞くことが受信者にとって有意な事である、というのは重要な時代描写でしょう。なぜなら、21世紀00年台の若者の多くが「君が聞いたことがあるヒット曲」や「誰かが話題にしていたヒット曲」を聞くことに数少ないアテンションを費やしているであろう事は言うまでもありません。ていうかまあマイナー好きの人口比率と思い入れの問題だけどな。中2病賛歌だよねこれ。
。。。やっぱり盛り上がらんな。
うーん。blogって書くの難しいなあ。。。