書評

久しぶりにハノイ。共産主義と無駄について考える

久しぶりにハノイに来ました。ベトナムスケッチももらったし、Quan Com Pho で夕飯食べたのでもう満足しました。帰りたいです。さすがに半年経つといろいろ建設が進んでますなあ。

前回エントリは新婚旅行中だった。その後メキシコに行きキューバに行き日本に帰ってきて花粉症と闘っていました。なんか行きの飛行機の中で鼻炎が激烈悪化して今鼻水地獄です。ちきしょう。折角花粉のないところまで逃げてきたのに!

行きの飛行機の中でこれを読みました。

無駄学 (新潮選書)
無駄学 (新潮選書)
クチコミを見る

「渋滞学」の人の新しいやつですな。

トヨタ式カイゼンみたいな話を元に、いろいろ無駄について話をふくらませているわけですが。

キューバの博物館は驚きの無駄さでした。各展示室に一人か二人づつスタッフがいて、なぜか毎回人が入る度に入り口にヒモかけて、というのを繰り返して、たまに観光客に案内してみたり(そしてチップをねだってみたりねだらなかったり)をしています。たいして貴重なものがなくても各室に誰かいます。

私の感覚としては、人件費の無駄もいいところだ、と思うわけですが、まあでも他に仕事もなくて公務員の完全雇用を目指すとこうなっちゃうんだろうか、と考えこんでしまった。

ベトナムもまあ、人件費が安いせいか、サービス業なんかだとそんなに人いなくてもいいじゃん!と言うぐらい人が群がってくるんだよなあ。

専門的スキルがない人が多いからこうなるのか、教育プロセスがないからこうなるのか、よく分からないのだが、あの無駄にいっぱいいる警備の人とかなんとかならんのだろうか、と良く思うわけですが。

とかまあ、日本には日本の、ベトナムにはベトナムの、キューバにはキューバの無駄があるのですが、資本主義と共産主義と無駄について漠然と考えながら、いつもの通り交通マナーが悪くて渋滞している空港道路を走ってホテルにつきました。

Nikko Hanoi って無駄に豪華だよなあ...

合理的な性差による差別の危険性

流行物が好きなのでこんなのを読んでいます。

人は意外に合理的 新しい経済学で日常生活を読み解く
人は意外に合理的 新しい経済学で日常生活を読み解く
クチコミを見る


さて、この本で一章を裂いて「合理的な人種差別の危険性」というテーマが書かれています。基本、アメリカ黒人についての話なんだけど。

要するに、生得的な能力に人種間に差がなく、「黒人嫌い」というような不合理な差別意識が雇用側になかったとしても、黒人労働者は教育を受けることをやめ、雇用者は黒人をなるべく傭わないよう、負のスパイラルが起きてしまう可能性とそのメカニズムの話がありまして。

さらに、「白人の真似」をするやつは嫌われるというシステム、「勉強好きな黒人の子供は仲間から徹底的にいじめられる」という背景にも残酷だけどある種の合理性がある、どんよりする話が載っている。

一応念のため、この章の最後には(とてもアメリカらしい)希望の種も乗っています。しかしこの希望の種は日本では、特に現代日本では成立しにくい要員があるので、ますますうんざりできます。

という章を読み終わった後で、Twitter読んでいたら姉と知人がこんな会話をしていた。

  • 「そえば小学校高学年の頃の勉強のできる女子には、独特の「優等生やってらんねーなあ」的アンニュイ感があって、あれはよかった。萌える。...」
  • 「彼女たちが向かった高偏差値の私立の女子高ってのは、シェルターだったのかもしれないな。」

ああそうだった、日本の場合、自縛的に発生してしまう最も顕著な差別は性差だった。

昔から分からないことがあって、少なくとも僕は自分の周りにいる人たちを見る限り(まあなんていったって妻はどう考えても僕より優秀なエンジニアだ)、Computer周りの作業をさせたりさせたときに、女性が男性よりも優れている理由はあっても、劣っている理由はあまり見つからない。ただ単に人口が少ない。

この前中3相手に教えていて改めて気づいたのだが、「それが分かるか分からないか」以前に、コンピュータに関する話と言うだけで、女子の一定層が "It's not my business!" 感を醸し出しているような気がしたのだ。

気がしただけなのか本当にそうなのか、合理的に説明できるような統計は取っていないので、印象論なのですが、コンピュータに限らず、「理系に女子が少ない」のは、「理系に女子が少ない」から。「女性の社会進出が進まない」のは、「女性の社会進出が進んでいないから」というような、自己完結的な説明と、それを裏打ちする自縛的なコミュニティによる同調圧力がかかってるせいなんじゃないのか、という仮説がだんたん重くのしかかってくる。

勉強をすること、特に理系の勉強をすることが「男の子の真似」というような明示的な揶揄をされることは少ないとは思うのだが、「女の子のくせに」というフレーズであれば、まあ馴染みがあるでしょう。

ちなみに、ちなみにその続きで知人がtwitいたのだが、

「子供の頃、いじめられるのって真っ直ぐっていうか純粋っていうか不器用な子じゃない?勉強できるできない関係なく。真っ直ぐ学問にうちこんでる人もその中に含まれるかもしれないけどー...」

まあ、そうなのかもしれず。要するに自分の知的能力を「空気を読む」事に振り向けているほうが、短期的な生きやすさに圧倒的に寄与する。それをしないですむのは、「空気を読んでかつそれを無視して自分のしたい方向に空気を作れる」HPとMPを持つ革命家か、「空気を読んでないと言われてるのを無視して、自分のしたいことに熱中できる正負両方の鈍感さ」を持つ魔法使いしかないのだろうか?

となると、シェルターとしての私立女子校は一種のアフォーマティブ・アクションとして機能して居るんだろう。一次逃避には有効だろうけど、中期手に社会全体にとっては逆に足かせになってしまう可能性もある。

まあいろいろ考えつくんだけど、この章の「黒人」を「女子」だと思って読んでみると、気味が悪いほど一致するような気がするんだよ。そして、その事がものすごくこの社会を僕にとって生きにくくしているような気がして成らないんだよね。

鈴木先生

別に新婚ラブラブで家に閉じこもっているというわけではなく、淡々と投げやっていた山積みの仕事を処理したりめんどくさくなって iPhone でsamegame やったりして生きてます。みなさんお元気でしょうか。

新刊。
鈴木先生 6 (6) (アクションコミックス)鈴木先生 6 (6) (アクションコミックス)
著者:武富 健治
販売元:双葉社
発売日:2008-11-28
おすすめ度:5.0
クチコミを見る



相変わらず面白いんだが、この巻では生徒たちが理知的過ぎるのがなんとも不思議。

建前と本音という言い方は単なる思考停止なんだよなと時々思うのだが、この巻の鈴木裁判はそんな感じだよなー。

オンガク

高井戸インターおりてちょっと走ったあたりにBookoffがあって、ちょうど高速降りて最初に止められる駐車場があるのですでに何回か立ち寄ってしまった。

UC YMO [Ultimate Collection of Yellow Magic Orchestra] (通常盤)


今更なYMOなんだけど、リマスタリングがすごく効果的で、とってもクリアな感じが今更な中毒性を引き起こして何度も聞いてしまう。

特に、中国女の音色感とか微妙な揺らぎがすっごく絶妙で、つい何度も聞いてしまう。中国女ってこんないい曲だっけ?

なんかすごく当たり前なんだけど、浜崎橋越えたあたりで曲をRydeenに変えて、そのままレインボーブリッジを渡るとすごく気持ちいい。30年前の東京の曲が30年後の東京の景色と入り交じる。最高に魅惑的で最高に物悲しい光景。

東京のうつろな感じってのは何なんだろうね。いつかくる地震のためなのかなあ。

鉄道車輛の本

割と目新しい鉄道本を読了。結構面白いと言えば面白いし、目の付け所がいいんだけど、なんかこう...な本。

「電車の進化」大研究 ――メカニズムの基本知識と鉄道輸送の未来


いや、視点はいいんだけどさ...趣味者の視点を離れずに、最新車輛のメカニズムを探ろうとかそういう意味で。

でも難点の多い本だなー。

まず、「入門本の次ステップ」としては、圧倒的に図版がなさ過ぎる。もうちょっと書こうよ。

逆に、「発展に向けた書」としては、参考文献が一冊も挙げられてない時点でなんつか失格なんだよなあ...事実誤認とかあってもおかしくないなあ、という印象を受ける文章なんだよなー。

エッセイと技術紹介のバランスとか、書籍としてのターゲッティングはなかなかいい気がするので、なんか惜しいなあ。

「最新技術好きな女子版川島令三」みたいな印象。

鉄道ジャーナルって車輛技術紹介は弱いし、ファンもジャーナルも車輛紹介はなんというか「大本営発表」が多いし、かといってピクトリアルは読みにくいし古くさい、みたいな点で面白いエリアになり得るところだと思うんだけどねえ。

あと、どうでもいいしそれは面白いんだけど、「クロ151形に乗った思い出がある。まだ東海道新幹線がなかったから、大阪へは飛行機で行く時代である」とか、「高校時代、私はHOモデルを...(中略)...我が家で一番広い三十畳の部屋にレイアウトを作ってしまい、」とか、ブルジョアッすねー。

著者略歴を見たら、海外航空会社客室乗務員を経て、とか書いてあった。なんかこうパンナムで働いてたりしてそう...どこの会社だったんでしょうか。

航空事業論

直球そのままの科目名のようなタイトルでしたが中身もそうでした。ということで、blogのタイトルもそのままですが。

航空事業論―エアライン・ビジネスの未来像

未来像っていうか現状分析ですけど。ほんとに教科書っぽくまとめられております。これだけ持ちネタで一セメスター授業はできそうな感じ。

面白かった。なんとなくエアラインについて興味がある人なら絶対楽しめる教科書だと思う。第xの自由とか、なんかそういうエアライン関係独特の概念があるのは知ってても、こうして教科書的に示されるとやっぱり分かりやすさが違う感じ。

しかし、<航空事業論>なんざ僕にとっては純粋に趣味なんですが、この本一冊分の概念はおおむね理解している自分は褒めるに褒められないというか何やってんだろーかと...雑誌の方の「エアライン」とあと多少経済系雑誌どんだけ熱心に読んでいたのであろうか。

キラーコンテンツ(脳細胞がしんでいく)

キミキス-various heroines 4 (4) (ジェッツコミックス)

睡眠不足の朝、品川駅でこんなもんを買ってラッシュ時の山手線で読み耽る。体中から力が抜けていくと共に高速で脳細胞が死んでいく音が聞こえました。

4巻は二見さんです。どこかで実験台募集してないでしょうか。紙飛行機飛んでたらとりあえず拾ってれば実験参加できますかね。

強いて言えば、キミキスのコミックスは最後「結婚」とかでオチをつけがちなのが難点です。まあこれの場合最後の方の見開きが必要かもしれませんが、ファンタジーの落としどころとして結婚ってのはこう...

ゲームやろうかな...

キラーコンテンツ(オレがころされる)

最近僕はこの2つが出ることを主な人生の楽しみにして生きてきたのですが、その貴重な楽しみが12時間以内に全部終わってしまったのでこれから先どうやって生きていけばいいのか悩んでしまうー。

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01

なんで一話しか入ってないんだよ!なにC.C.チューしてんだよどさくさに!


よつばと! 8 (8) (電撃コミックス)

うううう。なんで片道の山手線で読み終わっちゃうんだこんなに待ってたのに。

心の旅

Eat your own dog food, というわけで授業で取り扱ってみた者の個人的にはいまいち消化不良だった偏愛マップとマインドマップについて考えて見るべく、テスト中。どういうものなのかは下記URL参照。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070625/275770/

というわけで、羽田で次の本を買ってきて飛行機で読んでみた。

ザ・マインドマップ


なんかさー、面白いしいいことがかいてあると思うんですよ、もしこういう考えに触れたことがなければすごく実用的だと思うし、目的に向けて良くかかれていると思う。

でもなんか、もんのすごく自己啓発書っぽいんですよね。それも現世利益型の、会社研修とかで使うタイプの自己啓発。そこのテイストの部分でなんかシンプルに読めないんだねー。何ページがにいっかい引っかかっちゃう感じ。

「このように芸術的なマインドマップになるのです」とかさー、はーそうですかー、って感じなんだよなー。

なんかもっと素直に、「絵を積極的にガンガン使って、色や線で表情豊かにノートを取るとすっげー分かりやすいよ!楽しくね!?」っていうようなノリで十分なんじゃないかと思うんだけど、ねえ。

まあしかししんぷるに、この手の「ポジティブ」に覆われた文章を読むのが苦手という私の問題かもしれん。ま、ダイヤモンド社だしな。

で、そのあと、FreeMind 使って今やってる仕事整理してみるんだが、なんというかこれがあんまり楽しくならないってのはやっぱ仕事に活力がないんだろうなー、とか思った。現状の認識には役に立つわな。

開発依頼する側の極意

受託開発の極意 ~変化はあなたから始まる。現場から学ぶ実践手法 [WEB+DB PRESS plusシリーズ] (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)


読んでみた。別に当面受託開発業に参入する気はないのだが、開発を依頼する側にはなるので読んでみたんですが。

まあ割とこう、単にお手軽プロジェクトマネジメント入門編として読んでも結構面白かった。漠然と自覚なくやってることでもメソッド化して名前をつけて書かれるとなんかその気になってくるから不思議だ。

正直まともに開発やったことないから、見積もりとか工数計算とか超わかんないので、割と実用的でもあった。

まあ、よろずITシステム関連のお仕事を何らかの形でやっているなら、ちょっと読んでみてもいい本かと思った。何よりお手軽に読めるし。


  • ライブドアブログ